中古車の適正価格
『大阪トヨタの中古車架空販売で波紋──ユーザー、価格に不信感』という記事を見つけた。
どうやら大阪トヨタの架空販売などの問題から自動車ユーザーに不信感が?それとも従来からあった不信感が増したのか?
トヨタ自動車が全額出資する「大阪トヨタ自動車」(大阪市)による中古車の架空販売事件が、中古車業界で波紋を広げている。架空販売で実売価格が釣り上がったケースが判明し、ユーザーに不信感を与えたためだ。年末商戦を目前にして、業界大手が水を差した格好で、同業他社から恨み節が漏れてくる。 「この車は、適正価格で売っているんですか」。
大阪府内のある販売店は、事件後、ユーザーからこんな質問を受けるようになった。担当者は「お客さんの目が厳しくなり、購入に慎重になった」とぼやく。別の販売店も「心なしか来店数が減った」と心配そうだ。
日経ネット関西版
一昔前と比較すればあくどい商売をしている中古車販売店は減ったと思うのだが、ユーザーの視点から見るとまだまだ不透明な部分が多いと思われているのかもしれない。
そもそも1台1台車両状態が違う中古車という商品の性質上、なかなか難しい面もあるのが実情ではないでしょうか?
中古車の適正価格
正直いって非常に難しい!
適正価格を辞書で調べてみると…
原価・利潤などを考慮に入れて、適当と思われる価格。
さらに適当と思われる価格から適当を調べてみると…
ある状態・目的・要求などにぴったり合っていること。ふさわしいこと。また、そのさま。相当。
う〜ん…各々で解釈が分かれるところです。
中古販売店で考えると店の規模や家賃、従業員数などの人件費など、1台あたりに掛る中古車を仕入れて販売するまでの軽費も大きく違いますし、1台あたりの利益幅の設定も違います。
私が実際に取引した事例を挙げますと、200万円で仕入れた車両を238万円で販売し、その下取として買取した車の買取価格が100万円で、その下取車を115万円で売却しました。
一度の取引で、53万円の粗利益を得ましたが、この取引は適正価格といえるでしょか?
おそらく賛否両論で、立場によっても意見が分かれるところだと思います。
さらに単純に価格という面だけを捉えれば、少し儲けすぎじゃない?と思われる方もいるのではないかな?
でも名義変更したり、ボディーを磨いたり、内装をクリーニングしたり、その他、販売に至るまでには、相当な時間を要していたならば…また違った見解となる可能性もありです。
大阪トヨタの事例で考えるならば、『同社のある営業所では、35万円で仕入れた「トヨタセルシオ」を社員に45万円で販売。80万円で買い戻し、一般客に90万円で売却していた。』
仕入れ35万円のセルシオを90万円で販売→粗利益55万円
細かい諸経費等はわかりませんが、90万円でも納得できた車両状態であったなら、特に問題となるような価格だとは個人的には思いません。
取引経緯でのモラル的な部分は別ですよ!
仮にYahoo!オークションから35万円で購入しても安心して乗れる状態まで整備するのに55万円程度では済まない可能性もありますからね。
さらにメーター巻き戻し(メーター改ざん)車であったり、修復歴を偽っていたりという不安もつきまとうので…。
結局のところ中古車の適正価格というものは無いと思っていれば良いのだと思います。
1台1台車両状態が違うのが中古車ですから。
正直、中古車の購入は非常に難しいのです(-_-;)
だからといって中古車の購入を諦める必要もありません!
中古車には中古車なりの新車にない魅力がありますから。